昔は、もっとムダが多かったし、余裕があったような気がする。
インターネットのない頃の話だが…
友達の家に行って、空振ることなんて日常茶飯事だった。
駅で長いこと電車を待つことなんて当たり前で、そういうもんだと思っていた。
土日の予定なんか決まっていなくても、日がな一日ゲームをしたり漫画を読んだりした。
それでも、何の焦りもなかった。罪悪感もなかった。
今はどうだろう…
相手先にわざわざ行くこともない。電車なんか待たない。
土日の予定が埋まっていないと、どことなく焦る。有意義に過ごさなければいけないという気持ちになる。
すべてにスピードが求められ、効率が重視され、ムダを排除しなければいけないような気持にさせられる。
自分の人生が折り返しを過ぎ、『死』というものが若いころに比べてリアルになってきたからだろうか?
残された時間が少ないことが分かってきたから、焦っているのだろうか。ムダを排除したいのだろうか。
私には、家族がある。仕事もある。収入は多いほうではないが、衣食住に苦労はしていない。恵まれている。幸福なのだと思う。
では、私は、何を探しているのだろう…